雲林院(うんりんいん)は北区紫野にある大徳寺の塔頭寺院です。
淳和天皇(じゅんなてんのう・在位823年~833年)が紫野に造営した離宮、紫野院がその起源とされています。
その後、紫野院は仁明天皇(にんみょうてんのう)、さらにはその息子、常康親王(つねやすしんのう)へと引き継がれ、同親王の出家後、遍昭(へんじょう)に与えられ、雲林院と号する寺となりました。
もともとは天台宗の大寺院だったそうですが、徐々に衰微。
鎌倉時代の末期、後醍醐天皇の御代に大徳寺の塔頭となり、復興されることになります。
その後、応仁の乱によって、堂宇を失い、寺の歴史は途絶えます。
今の雲林院は1707年に寺の名を引き継ぐ形で再興されたものだそうです。
雲林院のアルバム
山門。
観音堂。
十一面千手観世音菩薩像がお祀りされています。
こちらは1707年の再建です。
庫裏。
手水所。
紫雲弁財天。
地蔵堂。
遍昭の歌碑。
刻まれているのは古今集におさめられ、百人一首にも取り上げられている、この歌です。
「天つ風(あまつかぜ) 雲の通ひ路(かよひじ) 吹きとぢよ をとめの姿 しばしとどめむ」
意味は、「天の風よ、雲の中の通り道を吹き閉じておくれ。をとめ(天女)たちの美しい姿を今しばらく、この地にとどめておきたいので。」といったところでしょうか。
雲林院の基本情報
雲林院の基本情報は以下の通りです。
雲林院 | |
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山号 | |
宗派 | 臨済宗 |
創建 | 9世紀末 |
開基・開山 | 遍昭(へんじょう) |
所在地 | 京都府京都市北区紫野雲林院町23 |
電話番号 | 075-431-1561 |
アクセス | ①京都駅より市バス101、205甲、205乙、206乙系統乗車、大徳寺前下車。 乗車時間45分、徒歩1分。 ②京都駅より市バス9系統乗車、北大路堀川下車。 乗車時間30分、徒歩6分。 ③京都駅より地下鉄烏丸線乗車、北大路駅下車。 乗車時間14分、徒歩16分。 |
拝観時間 | |
拝観料金 | 境内自由拝観 |
ご本尊 | 十一面千手観世音菩薩 |
雲林院の所在地図
赤色のマークが雲林院の所在地となります。
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