積善院凖提堂(しゃくぜんいんじゅんていどう)は左京区、東大路通から春日北通を東に300メートルほど入ったところにある聖護院(しょごいん)の塔頭寺院(たっちゅうじいん)です。
積善院の創建は鎌倉時代の初め頃と伝えられています。
明治の初めごろになって凖提堂と合併し、積善院凖提堂と称するようになりました。
なお、二つの寺が合併したという歴史的事情から当寺には、不動明王と凖提観音(じゅんていかんのん)というニつのご本尊があります。
積善院凖提堂のアルバム
山門。
聖護院の東側にあります。
拝殿。
見た目的にも位置関係的にも拝殿ということになるのだと思うのですが、中は普通に休憩所のようになっていて、拝殿っぽくありません。
本堂。
こちらはもともと凖提堂の本堂だった建物になります。
こちらには凖提観音と不動明王の二つのご本尊が安置されています。
行者堂(ぎょうじゃどう)。
こちらは旧積善院の本堂だった建物になります。
役行者(えんのぎょうじゃ)をお祀りしています。
なお、役行者は修験道の開祖とされる人物です。
前鬼と後鬼という鬼を従えるほど、ものすごい霊力の持ち主だったらしいです。
人喰い地蔵(ひとくいじぞう)。
すごく優しい顔をされているのに、ものすごく恐ろしい名前がついています。
もちろん、人を食ったなどという伝承があるわけではなく、崇徳院地蔵(すとくいんじぞう)が「すとくいじぞう」→「ひとくいじぞう」となまったものらしいです。
崇徳院と言うのは、保元の乱に敗れて、讃岐に流された崇徳院上皇のことですね。
崇徳院上皇が亡くなった後に京都で起こった災害や疫病等を崇徳院上皇の祟りと考えた町民たちがその霊を鎮めようとして、お地蔵さんを作り、お祀りしたということです。
五大力尊(ごだいりきそん)ののぼり。
積善院凖提堂では、毎年、2月23日に護摩木(ごまぎ)を焚いて盗難除けなどを祈願する五大力法要を行っています。
かす汁の無料接待などもあるそうなので、タイミングが合う方は、是非、行ってみて下さいね。
なお、五大力尊というのは、不動明王、大威徳明王(だいいとくみょうおう)、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)、降三世明王(ごうざんぜみょうおう)、金剛夜叉明王(こんごうやしゃみょうおう)の総称です。
寺務所。
見てのとおり電気もついておらず、人がいる気配はありません。
平日は、参拝者も少ないので、呼ばれたら出てくるというシステムなのかもしれませんね。
積善院凖提堂の基本情報
積善院凖提堂の基本情報は以下の通りです。
積善院凖提堂 | |
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山号 | |
宗派 | 本山修験宗(ほんざんしゅげんしゅう) |
創建 | 鎌倉時代初期 |
開基・開山 | |
所在地 | 京都府京都市左京区聖護院中町14 |
アクセス | ①京都駅より市バス206甲系統乗車、熊野神社前下車。 乗車時間29分、徒歩5分。 ②京都駅より市バス100系統乗車、岡崎道下車。 乗車時間29分、徒歩7分。 |
拝観時間 | 9時~16時30分 |
拝観料金 | 無料 |
ご本尊 | 不動明王、準提観音(じゅんていかんのん) |
寺宝 | 重要文化財;不動明王立像 |
行事 | 2月23日;五大力尊法要(ごだいりきそんほうよう) 護摩木のお焚き上げを行い、盗難除け、家運繁栄を祈願する。 |
積善院凖提堂の所在地図
赤色のマーク積善院凖提堂の所在地となります。
同時に参りたい積善院凖提堂近くのお寺と神社
・岡崎神社(おかざきじんじゃ)
・真如堂(しんにょどう・真正極楽寺(しんしょうごくらくじ))
・吉田神社(よしだじんじゃ)
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