西法寺(さいほうじ)は上京区、鞍馬口通から大宮通を南に100メートルほど下ったところにある東西の通りを東に50メートルほど入ったところに山門を構える浄土真宗の寺院です。
西法寺の前身は比叡山延暦寺の竹林院の里坊(さとぼう・山坊(さんぼう)に対する言葉で年老いた僧が人里に構える住居のこと)で、寺号を安居院(あぐい)と言いました。
平安末期以降、安居院(あぐい)には澄憲(ちょうけん・信西(しんぜい)の子)や聖覚(しょうかく・澄憲の子)といった唱導(仏の教えを説き、仏道に導くこと)に優れた名僧が多く住み、安居院流の唱導を作り出したそうです。
天正年間に焼失しますが、1593年に明円(みょうえん)が再建。
その際、寺号を西法寺と改めました。
なお、こちらのお寺は通常、拝観することはできませんので、周辺の寺社を参拝する際に少し立ち寄って頂ければ十分かと思います。
西法寺のアルバム
狭い路地に突如として現れる山門。
大きくはないですが品格を感じる立派な門です。
左手には聖覚の墓があることを示す石碑が立っていますね。
山門、右手の建物は庫裏かと思われます。
雰囲気的に事務所なども兼ねているのかもしれません。
山門の屋根には随分と手の込んだ飾り瓦が置かれています。
鬼瓦の表情はかなり恐ろしいものですよね。
お寺の境内に悪いものが入ってこないように睨みをきかせているのでしょう。
手前は唐獅子瓦だと思います。
山門の奥にはさらに門が。
こちらもしっかりと閉ざされています。
ただ、門の上の部分が飾り戸のようになっているので、少しだけ中の様子が確認できます。
山門両脇にある赤い表札のようなものが独特ですよね。
他のお寺ではちょっと見たことがありません。
一軒、建物を挟んで東側に西法寺の参拝者用の駐車場があります。
ここから、のぞくと、お寺のお堂のようなものが見えるのですが、これは西法寺の建物ではなく、隣接する興聖寺(こうしょうじ)の建物のようです。
「見えた!」と一瞬、喜んだんですが残念。
西法寺の基本情報
西法寺の基本情報は以下の通りです。
西法寺 | |
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山号 | 竹葉山 |
宗派 | 浄土真宗 |
創建 | 不詳、平安末期には存在が確認されている。 再建は1593年。 |
開基・開山 | 不明、再建は明円。 |
所在地 | 京都府京都市上京区新ン町(しんちょう)599 |
電話番号 | 075-441-3426 |
アクセス | ①京都駅より市バス9系統乗車、天神公園前下車。 乗車時間25分、徒歩3分。 ②京都駅より地下鉄烏丸線乗車、鞍馬口駅下車。 乗車時間12分、徒歩15分。 |
拝観時間 | 非公開 |
拝観料金 | |
ご本尊 | 阿弥陀如以来 |
西法寺の所在地図
赤色のマークが西法寺の所在地となります。
同時に参りたい西法寺近くのお寺と神社
・興聖寺(こうしょうじ)
・雨宝院(うほういん)
・本隆寺(ほんりゅうじ)
・水火天満宮(すいかてんまんぐう)
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・大徳寺(だいとくじ)
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