上善寺(じょうぜんじ)は、北区、寺町通が鞍馬口通に突き当たる場所を少しだけ東に入ったところにある浄土宗のお寺です。
創建は863年。
慈覚大師円仁(じかくだいじえんにん・天台宗第三代座主)が天台密教の道場として千本今出川で開山したのが当寺の始まりと伝えられています。
その後、文明年間(1469年~1487年)に春谷盛信(しゅんこくせいしん)によって再興され、後柏原天皇(ごかしわばらてんのう)の勅願寺となります。
1594年には現在地に移転し、浄土宗へと宗派を改めることになります。
なお、上善寺は京都六地蔵巡りの六地蔵の一つがお祀りされていることから鞍馬口地蔵とも呼ばれています。
熱病を患って命を落としかけた小野篁(おののたかむら)が、冥土で出会った生身の地蔵菩薩様をモデルにして、木幡山から切り出した一本の桜の木から六体の地蔵菩薩像を彫りだしたそうです。
その六体の地蔵菩薩像を巡り、厄病退散や福徳招来を祈願するのが、この京都六地蔵巡りという行事です。
上善寺のアルバム
山門。
通りから結構、下がって山門があります。
かなり大きなお寺なのかも。
門前に第一番六地蔵寺と書かれた石碑が。
そう、ここ上善寺は鞍馬口地蔵とも呼ばれる、京都六地蔵巡りの一番札所なのです。
(江戸時代の書物では、一番札所として紹介されていますが、実際にはどの順番で巡っても特に問題ないと考えられているようです。)
山門をくぐると広々とした境内の正面に本堂。
無造作に境内に止められている軽自動車はさっき、山門の写真を撮っているときに入っていったおじいちゃんの車だなあ。
こんな止め方OKなの?
なんだか、大らかなお寺。(笑)
本堂のアップ。
ちょっと、伝わりにくいかもしれませんが、これはかなりデカい。
寺町通沿いのお寺の本堂としては、最も大きいかもしれません。
本堂の別角度からの写真。
隣の駐車場から撮ってみました。
何台か軽自動車が映っていますが、それらと比較しても、かなり大きな建物であることがおわかり頂けると思います。
地蔵堂。
事前に写真などで見ていたものに比べるとかなり新しいです。
地震か何かの影響で建て替えたんでしょうか?
こちらには小野篁が彫ったと伝えられる地蔵菩薩像が安置されています。
観音堂。
これもまた、かなり新しい雰囲気。
観音堂の南側には、たくさんのお地蔵さんが。
んっ?よく見るとお地蔵さんじゃない石仏も混じっていますね。
天道大日如来。
一瞬、お地蔵さんかと思いました。
独特のお姿をされています。
軽自動車を運転していたおじいさんは、こちらの方向に消えていきました。
寺務所や庫裏あるいは僧坊といったものが集まっているんだと思います。
上善寺の基本情報
上善寺の基本情報は以下の通りです。
上善寺 | |
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山号 | 千松山(せんしょうざん) |
宗派 | 浄土宗 |
創建 | 863年 |
開基・開山 | 円仁(えんにん) |
所在地 | 京都府京都市北区鞍馬口通寺町東入ル上善寺門前町338 |
電話番号 | 075-231-1619 |
アクセス | 京都駅より地下鉄烏丸線乗車、鞍馬口駅下車。 乗車時間12分、徒歩7分。 |
拝観時間 | 10時~16時 |
拝観料金 | 無料 |
ご本尊 | 阿弥陀如来 |
行事 | 8月22日、23日、六地蔵巡り (厄病退散や福徳招来を祈願して六地蔵を巡る) |
上善寺の所在地図
赤色のマークが上善寺の所在地となります。
同時に参りたい上善寺近くのお寺と神社
・閑臥庵(かんがあん)
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