護王神社(ごおうじんじゃ)は京都御苑の西、烏丸通沿い、蛤御門から南に100メートルほど、下ったところにある神社です。
かつては神護寺境内に祀られていましたが、1886年、明治天皇の勅命により、京都御所の守護神とするべく現在地に移されました。
ご祭神は和気清麻呂(わけきよまろ)と和気広虫(わけのひろむし)の姉弟です。
和気清麻呂と言えば、奈良時代末期に権勢を誇った僧、道鏡の天皇になろうとする野望を封じ、皇統を護った人物。
そんな和気清麻呂と姉、和気広虫の御魂を京都御苑のすぐ側にお祀りして、まさしく王を護ってもらおうということですね。
なお、護王神社はいのしし神社とも呼ばれていて、境内にはたくさんの猪像が祀られています。
なんと、狛犬までが猪像になっているんですよ。
亥年生まれの人には、特にご利益があるらしいので、亥年生まれの人は是非、ご参拝なさって下さい。
護王神社のアルバム
鳥居の前に早速、霊猪。
こちら護王神社では、狛犬までが猪像なのです。
和気清麻呂は流罪になった際、立つこともできなくなったそうですが、猪の霊験により再び、立って歩くことができるようになったんだとか。
そのお話から護王神社では猪を足腰の神様としてお祀りしているのです。
鳥居をくぐると、さらに立派な門。
新天皇が即位されたばかりということもあり、お祝いの横断幕が掲げられていました。
門の前にはお寺でいうところの摩尼車(まにしゃ)みたいなものが置かれています。
神社の場合、なんと呼ぶのでしょうか?
他では見たことがない気がします。
とにかく回すと足腰が丈夫になるご利益があるんだと思います。
きらびやかな拝殿。
亥子祭(いのこさい)では、こちらで神事が行われます。
拝殿前の霊猪像。
こちらは、かなり古いもののようです。
元祖の狛猪なのかもしれませんね。
(狛猪という言葉があるのかは知りません。(笑))
中門と本殿。
前に見える唐破風屋根の豪勢な装飾の建物が中門。
奥に見える建物が本殿です。
夕刻近くの撮影で西陽が強く、見にくい写真で申し訳ありません。
祈願殿。
こちらで足腰の健康祈願や厄除けなど、各種ご祈祷をして頂くことができます。
猪コレクション。
様々な猪の像や人形、ぬいぐるみなどが展示されています。
個人的にはこの絵に一番、目をひかれました。
どなたかが奉納されたものなんでしょうか。
巨大絵馬。
今年は干支が亥年であるため、こちらも猪です。
手水所。
こちらの猪像はややコミカル。(笑)
かわいい。
ご祭神である和気清麻呂公の像。
清麻呂の勇気ある行動がなければ、道鏡によって、皇統が捻じ曲げられていたかもしれません。
境内の北東には末社が3つ並んでいます。
写真は久邇宮家御霊殿(くにのみやけごりょうでん)。
伊勢神宮遥拝所。
天皇家と関わりの深い神社ですから、特に伊勢神宮を大切にされているのでしょう。
護王神社の塀沿いにこんなものが。
和気清麻呂が紙幣のデザインに採用されていたことがあったのですね。
知らなかった。
まあ、それだけ歴史的功績の大きい人物だということですね。
そして、その紙幣の裏面のデザインは猪だったんですね。
昔は和気清麻呂と言えば、猪を連想するのが一般的だったのでしょうか。
護王神社の基本情報
護王神社の基本情報は以下の通りです。
護王神社 | |
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所在地 | 京都府京都市上京区烏丸通下長者町下ル桜鶴円町385 |
電話番号 | 075-441-5458 |
アクセス | 京都駅より地下鉄烏丸線、丸太町駅下車 乗車時間8分、徒歩10分 京都駅より市バス9、50系統 乗車時間約20分徒歩9分 |
拝観時間 | 6時~21時 |
拝観料金 | 無料 |
創建 | 不詳。 神護寺境内より、現在地への移転は1886年。 |
ご祭神 | 和気清麻呂(わけきよまろ)・ 和気広虫(わけのひろむし) |
文化財・見どころ | いろんなところに猪の像が。 |
行事 | 11月1日亥子祭(いのこさい) 亥の月、亥の日、亥の刻に天皇が自分でお餅をついて 食べたという宮中行事を再現したお祭りです。 |
護王神社の所在地図
赤色のマークが護王神社の所在地となります。
同時に回りたい護王神社近くのお寺と神社
なお、幕末期の事件として有名な蛤御門の変の京都御所の「蛤御門」は護王神社から100メートルちょっとのところにありますので、是非、ついでにご覧になって下さいね。
この戦いを契機に第一次長州征伐が行われるなど、時代が大きく動き出した。
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