大徳寺(だいとくじ)は北区紫野にある臨済宗大徳寺派の大本山寺院です。
1315年、宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)が赤松則村(あかまつのりむら・赤松円心(あかまつえんしん))の寄進により紫野に「大徳」という名の堂宇を設けたのが当寺の始まりとされています。
その後、花園天皇と後醍醐天皇から厚い信仰を受けたことにより、伽藍が整い、寺域を拡大します。
ところが室町時代になると大徳寺と対立する夢窓疎石に帰依していた足利尊氏によって、京都五山から外されるなどして一気に衰退。
さらに応仁の乱の戦火により、ほとんどの建物を失うことになります。
その窮地を救ったのが大徳寺四十七世住持となった一休宗純(いっきゅうそうじゅん)です。
一休宗純は尾和宗臨(おわそうりん)をはじめとする堺の豪商たちの助力を得て見事、寺を復興させることに成功します。
残念ながらテレビアニメのようなとんち坊主ではなかったようですが、やはり切れ者だったんですね。
さらに当寺は16世紀の末頃以降は、豊臣秀吉をはじめ、多くの武将たちの帰依を受けて、大いに発展し、現代に至るまで国内第一級の禅寺としてその地位を守り続けています。
大徳寺のアルバム
総門前の駐車場。
総門。
境内への入口はいくつかありますが、初めて行かれる際は、是非、この門から入ってみて下さい。
大徳寺山内図。
総門を入ってすぐ右手にあります。
なにしろ巨大なお寺ですので迷子になることがないよう、最初にこの地図をしっかりと確認しておかれることをおすすめします。
勅使門。
もとは内裏(だいり・天皇の御殿のこと)の門だったらしいです。
重要文化財に指定されています。
三門。
金毛閣といいます。
連歌師の宗長(そうちょう)が寄進した一層の三門の上に、後に千利休が上層部を寄進して今の姿になったそうです。
この金毛閣に履物を履いた千利休の木像が安置されたのですが、それが引き金となって千利休は豊臣秀吉に切腹を命じられることになります。
重要文化財に指定されています。
仏殿(本堂)。
ご本尊の釈迦如来が安置されています。
1665年に再建されたものだそうです。
重要文化財に指定されています。
イブキの木。
仏殿建立と同時期に植えられたものだそうです。
ここまでの巨木は珍しいんだとか。
仏殿と法堂をつなぐ通路。
法堂。
天井には雲龍図(狩野探幽(かのうたんゆう)作)が描かれています。
重要文化財です。
後ろ(北西方向)から見た法堂。
法堂と唐門をつなぐ通路。
唐門。
生け垣があって、遠いところからしか撮影することができず、かなり、わかりにくい写真ですいません。
聚楽第(じゅらくだい)の遺構を移築したものだそうです。
こちらは国宝に指定されています。
なお、左の端の方に映っている瓦屋根は、おそらく同じく国宝に指定されている方丈のものと思われます。
宗務本所の門。
庫裏。
重要文化財に指定されています。
鐘楼。
重要文化財に指定されています。
南門。
北大路通に面していることもあって、こちらを総門と誤解されている方も多いのではないでしょうか。
個人的には総門以上に雰囲気があって、好きです。
南門へのアプローチ。
南門をくぐると真っすぐに北へと向かう参道。
左右には塔頭寺院が立ち並びます。
梶井門。
大徳寺の境内全体の南東の位置にあります。
(北大路通から総門へと向かう途中の左手に見えます。)
普段は開門されていないようです。
裏から見た梶井門。
北大路通から南門に向かう途中の右手に見えます。
千躰地蔵塚。
三門の通りを挟んで西側にあります。
休憩所。
案内板上は茶所となっていますが、喫茶サービスなどがあるわけではないようです。
大徳寺の基本情報
大徳寺の基本情報は以下の通りです。
大徳寺 | |
---|---|
山号 | 龍宝山(りゅうほうざん) |
宗派 | 臨済宗 |
創建 | 1315年 |
開基・開山 | 宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう) |
所在地 | 京都府京都市北区紫野大徳寺町53 |
電話番号 | 075-491-0019 |
アクセス | ①京都駅より市バス9系統乗車、北大路堀川下車。 乗車時間30分、徒歩7分。 ②京都駅より地下鉄烏丸線乗車、鞍馬口駅下車。 乗車時間12分、徒歩20分。 |
拝観時間 | |
拝観料金 | 境内自由拝観 |
ご本尊 | 釈迦如来 |
寺宝 | 国宝;唐門、方丈、玄関、観音猿鶴図、後醍醐天皇宸翰御置文ほか 重要文化財;勅使門、三門、仏殿、法堂、鐘楼ほか |
大徳寺の所在地図
赤色のマークが大徳寺の所在地となります。
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