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祇園祭の初心者向けに「宵山」を分かりやすく解説します。
初めて行っても安心!
基本知識があると、満足度アップも間違いなしです♪

【初心者向け】宵山の楽しみ方!見どころや攻略法を紹介します

祇園祭とは?

祇園祭は、京都・八坂神社の祭礼で、疫病や厄災を鎮めるために、869年に66本の鉾を立てて神様に祈ったことが起源とされています。
7/1〜31まで1ヶ月に渡って行なわれ、神田祭(東京の神田明神)・天神祭(大阪の大阪天満宮)とならんで、「日本三大祭り」のひとつです。

宵山(よいやま)とは?

宵山は、祇園祭の山鉾巡行の前夜祭のことで、「前祭(7/14~16)」と「後祭(7/21〜23)」の2回行われます。
山鉾巡行の前日を「宵山」、2日前を「宵々山」、3日前を「宵々々山」と呼びます。
特に「前祭(さきまつり)」の7/15・16の2日間は烏丸~四条通エリアが歩行者天国になり、祇園囃子が奏でられる中、たくさんの露店が並び、最高潮に盛り上がります。
長刀鉾・函谷鉾・月鉾などが建つ四条通は大混雑するので、山鉾見物は明るい内にスタートするのがおすすめです。

【初心者向け】宵山の楽しみ方!見どころや攻略法を紹介します

各鉾町会所では美しい山鉾がお披露目され、御朱印や厄除けの粽(ちまき)の授与もしています。
「前祭」はかなりの人出ですが、7/21〜23に行われる「後祭(あとまつり)」は露店が出ないので、「前祭」と比べると人出も少なく、比較的ゆったり見ることができます。

祇園祭の主役!山鉾(やまほこ)とは?

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山鉾巡行は、お神輿が通る道を清めるための行事です。
祇園祭の中でも人気があり、多くの人で賑わいます。

【初心者向け】宵山の楽しみ方!見どころや攻略法を紹介します

山鉾(やまほこ)は祭りの山車(だし)の一つで、木で組まれた車の台の上に山や家などを作り、その上に長刀や鉾、飾り物をつけています。
祇園祭の山鉾は「鉾(ほこ)」と「山(やま)」の2種類で全部で34基あり、前祭りは23基、後祭りは11基で巡行します。
山鉾はそれぞれ趣向を凝らした飾りつけをしているので、豪華絢爛な装飾を見比べてみるのも楽しいです。

山鉾を組み立てる工程がわかる!鉾建て(ほこたて)も見逃せない

また、宵山が始まる前の期間(前祭は7/10〜14、後祭は7/18〜21)には、釘を一切使わずに山鉾を組み立てる「鉾建て」が披露され、こちらも見応え十分です。
下の写真は、人気が高い長刀鉾(なぎなたほこ)の基礎部分「縄がらみ」です。
縄で基礎を作る伝統技法で、山鉾の内部が見られる貴重な機会なので時間があればぜひ見てください。

【初心者向け】祇園祭「宵山」の楽しみ方!基礎知識と見どころは?
長刀鉾の「鉾建て」

知っていると楽しさ倍増!山鉾の種類を知ろう

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34基ある山鉾の種類一覧です。
事前に基本情報をチェックして効率的に見物するのがおすすめです!

祇園祭 山鉾一覧

№1名称前or後所在地鉾建て日曳き初め
1長刀鉾
(なぎなたほこ)
前祭四条通東洞院西入ル7/10
07:00
7/12
15:30
2函谷鉾
(かんこほこ)
前祭四条通烏丸西入ル7/10
07:00
7/12
14:00
3菊水鉾
(きくすいほこ)
前祭室町通四条上ル7/10
15:30
7/12
15:00
4鶏鉾
(にわとりほこ)
前祭室町通四条下ル7/10
08:00
7/12
14:30
5月鉾
(つきほこ)
前祭四条通新町東入ル7/10
08:00
7/12  
15:00
6放下鉾
(ほうかほこ)
前祭新町通四条上ル7/11
06:30
7/13
15:00
7船鉾
(ふねほこ)
前祭新町通綾小路下ル7/11
08:00
7/13
15:00
8岩戸山
(いわとやま)
前祭新町通高辻上ル7/11
08:00
7/11
15:00
9北観音山
(きたかんのんやま)
後祭
新町通六角下ル7/19
06:00
7/20
15:00
10観音南観音山
(みなみかんのんやま)
後祭新町通蛸薬師下ル7/18
08:00
7/20
15:00
11保昌山
(ほうしょうやま)
前祭東洞院高辻下ル7/12
09:00
12白楽天山
(はくらくてんやま)
前祭室町通綾小路下ル7/13
07:00

13孟宗山
(もうそうやま)
前祭烏丸通四条上ル7/13
08:00

14占出山
(うらでやま)
前祭錦小路通烏丸西入ル7/13
08:00
15山伏山
(やまぶしやま)
前祭室町通錦小路上ル7/13
08:00
16霰天神山
(あられてんじんやま)
前祭錦小路通室町西入ル7/13
08:00
17郭巨山
(かっきょやま)
前祭四条通西洞院東入ル7/13
07:00
18伯牙山
(はくがやま)
前祭綾小路通新町西入ル7/12
08:00
19芦刈山
(あしかりやま)
前祭綾小路通西洞院西入ル7/13
08:00
20木賊山
(とくさやま)
前祭仏光寺通西洞院西入ル7/13
08:00
21油天神山
(あぶらてんじんやま)
前祭油小路通綾小路下ル7/13
08:00
22太子山
(たいしやま)
前祭油小路通高辻上ル7/13
08:00
23橋弁慶山
(はしべんけいやま)
後祭蛸薬師通烏丸西入ル7/21
08:00
7/21
11:00
24鯉山
(こいやま)
後祭室町通六角下ル7/19
09:00
25浄妙山
(じょうみょうやま)
後祭六角通室町東入ル7/20
08:30
26黒主山
(くろぬしやま)
後祭室町通三条下ル7/20
08:00
27八幡山
(はちまんやま)
後祭新町通三条下ル7/20
16:00
7/20
16:00
28役行者山
(えきのぎょうじゃやま)
後祭室町通三条上ル7/20
08:00
29鈴鹿山
(すずかやま)
後祭烏丸通三条上ル7/20
08:00
30綾傘鉾
(あやがさほこ)
前祭綾小路通室町西入ル7/13
09:00
31蟷螂山
(ろうとうやま)
前祭西洞院通四条上ル7/13
08:00
7/13
12:00
32鷹山
(たかやま)
後祭三条通室町西入ル7/18
07:00
7/20
15:00
33四条傘鉾
(しじょうかさほこ)
前祭四条通西洞院西入ル7/14
07:00
34大船鉾
(おおふねさほこ)
後祭新町通四条下ル7/18
07:00
7/20
15:00

自分に合ったご利益で粽(ちまき)を選んでみよう!

【初心者向け】祇園祭「宵山」の楽しみ方!基礎知識と見どころは?
函谷鉾(かんこほこ)の粽

祇園祭といえば、「粽(ちまき)」が有名です。
ちまきといっても食べ物ではなく厄除けのお守りで、各鉾の会所で授与しており、ご利益もさまざま。
デザインも熨斗がついたシンプルなものや、絵馬や花などがついていたり飾りが凝っていたりと、それぞれに個性があります。
ご利益は1年間で、家の玄関やお店の入り口に飾り、来年に新たなものと付け替えます。

ご利益別 粽(ちまき)一覧

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粽(ちまき)の一般的なご利益は厄除けですが、鉾によってそれ以外のご利益もあるので、ご紹介します。

名称ご利益由来
1長刀鉾
(なぎなたほこ)
厄除け鉾頭の大長刀が邪悪を祓うとされたのが由来
2函谷鉾
(かんこほこ)
厄除け鶏の鳴き真似で関所を突破した「鶏鳴狗盗」の故事が由来
3菊水鉾
(きくすいほこ)
不老長寿、商売繁盛菊の露で700歳まで生きた伝説が由来
4鶏鉾
(にわとりほこ)
厄除け平和な世の中を描いた中国の故事が由来
5月鉾
(つきほこ)
厄除け鉾頭は新月形で夜の神、月読尊を祀っている
6放下鉾
(ほうかほこ)
厄除け鉾頭の日月星の形が洲浜に似ており「すはま鉾」とも呼ばれる
7船鉾
(ふねほこ)
安産身重で戦いに勝利した神功皇后が由来
8岩戸山
(いわとやま)
開運日本神話の天照大神が由来
9北観音山
(きたかんのんやま)
厄除け京都の上ル下ルに由来し「上り観音山」と呼ばれている(一般販売は無く関係者のみに配布)
10南観音山
(みなみかんのんやま)
厄除け京都の上ル下ルに由来し「下り観音山」と呼ばれ、楊柳観音を祀っている
11保昌山
(ほうしょうやま)
縁結び平井保昌と紫式部の恋物語に由来
12白楽天山
(はくらくてんやま)
学業成就、厄除け学問の神である唐の詩人、白楽天が御神体
13孟宗山
(もうそうやま)
親孝行母親孝行な孟宗の物語が由来
14占出山
(うらでやま)
安産、勝運鮎で戦勝を占ったことが由来で別名「鮎釣り山」
15山伏山
(やまぶしやま)
雷除け、厄除け八坂の塔が傾いた際に、法力で戻した山伏が御神体
16霰天神山
(あられてんじんやま)
雷除け、火除け大火を鎮めた天神様が由来
17郭巨山
(かっきょやま)
金運、開運金運招福の山とされ、粽に小判が飾られている
18伯牙山
(はくがやま)
災難除け、技芸向上琴の名手・伯牙とその友人鍾子期との物語が由来
19芦刈山
(あしかりやま)
縁結び、夫婦円満離れた夫婦が再開する夫婦和合の物語が由来
20木賊山
(とくさやま)
迷子除け(再開)子供と別れて木賊を刈る翁が御神体
21油天神山
(あぶらてんじんやま)
学業成就、厄除け学問の神様として名高い菅原道真が祀られている
22太子山
(たいしやま)
知恵御神体の聖徳太子が由来
23橋弁慶山
(はしべんけいやま)
身体健康弁慶と牛若の逸話を表現した山が由来
24鯉山
(こいやま)
立身出世・開運・家内安全鯉が龍になって上っていく故事が由来
25浄妙山
(じょうみょうやま)
勝運向上宇治川の合戦にちなんた勝負事の神様が由来
26黒主山
(くろぬしやま)
盗難除け謡曲「志賀」の大伴黒主が桜の花を眺める姿が由来
27八幡山
(はちまんやま)
夜泣き封じ、子供の健康、夫婦円満八幡神の象徴である鳩が由来
28役行者山
(えきのぎょうじゃやま)
疫病除け、肩こり除け、腰痛除け三体の御神体を祀っていることから3つのご利益がある
29鈴鹿山
(すずかやま)
盗難除け・安産悪鬼を退治した鈴鹿権現(瀬織津姫尊)が由来
30綾傘鉾
(あやがさほこ)
安産・縁結び古い鉾の形を継承する傘鉾で巡行の「棒振り囃子」が見どころ。大原神社が会所
31蟷螂山
(ろうとうやま)
厄除け、疫病除かなわない相手に立ち向かう中国の故事「蟷螂の斧」が由来
32鷹山
(たかやま)
開運招福何度も災害を乗り越えた山が由来
33四条傘鉾
(しじょうかさほこ)
招福厄除け、縁結び傘垂りは魔よけの七色の鳥と雲が描かれており、「棒振り踊り」が見どころ
34大船鉾
(おおふねさほこ)
安産身重で戦い勝利した神功皇后が由来